☆駅マルシェ★

今日のロイターの記事。 自動車工業会会長の日産自動車ＣＯＯが「自動車は日本のものづくりの最後の砦。国際競争の観点からも根こそぎの空洞化は避けなければならない」と提言。 東日本大震災以降、国内の自動車産業は、（１）円高の進展、（２）高い法人税率、（３）自由貿易協定の遅れ、（４）厳しい温室効果ガス削減目標、（５）硬直的な労働規制、（６）震災後の電力供給問題の「６重苦」に直面している。 「根こそぎの空洞化」を余儀なくされても不思議ではないが、一定規模の国内生産の維持にこだわる理由は、ひとつには、自動車産業が日本を支えてきたという自負とこの国の将来に対する純粋な危機感だ。 資源に乏しい日本は加工貿易モデルで経済成長を遂げてきた。その主役は、軽工業から重化学工業、電機・電子部品へと移り変わり、自動車産業もその変遷の過程で加わった。 しかし今、すでにほとんどの産業が製造の主力を海外にシフトしている。自動車産業も海外生産比率はメーカー平均で５割を超えた。日産自動車の場合は７割を上回り、２０１６年度には８７％となる見通しだ。 とはいえ、国内生産をゼロにしようとはまったく思っていない。雇用や税収などの面でバトンを託せる中核産業がこの国に育ったとは確信できないからだ。 ６重苦を理由に海外に出て行ってしまったら、誰が代わりに中核産業を担うというのか。それゆえに、為替レートや法人税率、自由貿易協定に関して政府に繰り返し要望を伝えているのである。 また、国際競争力という視点でも、国内に製造業を持ち続けることの意義は大きい。欧米諸国は明らかに輸出志向の製造業に回帰する動きを強めている。 実際、日本のものづくりが進化できたのも、国内工場と海外工場の切磋琢磨によるところが大きい。国内生産維持の大前提は、国内外の需要に応えていくものであるべきだ。 http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE82K02720120321?sp=true 国と国民のために日本に残ってやるから自動車産業をもっと大事にしろという雰囲気が鼻につく。 日本で全て生産し輸出する加工貿易のモデルから、生産拠点が海外の方が多い現状に合わせただけで、目新しい産業モデルを提案しているわけでもない。 要求６項目の（４）と（５）以外はツケを自動車産業以外に回す要求だろう。 自動車工場をとるか、原発をとるかと問われて、自動車産業の人間以外が原発をとるとは思えない。 自動車会社は、原発を動かしてくれたら海外工場を閉鎖して日本に移すとは言っていないのだから。 工場でラインを動かしてきた若者の人口は減り続け、おまけに低賃金のせいで若者が自動車を買えない時代というのに、いまさら国内に自動車工場を残せというのは、電機産業のパネル至上主義と同じアナクロニズムだろう。 モノづくり大国ニッポンが作るモノを大転換すべき時代だろう。 目標は、資源とエネルギーの原単位はゼロに近く、コストの殆どが人件費という産業を日本にも興すことだろう。目指すのは、アップル、グーグル、フェイスブックのような産業を日本にも興すことだろう。 資源とエネルギーを大量消費する製造業なんぞは韓台中＋ASEANに呉れてやり、アメリカ人や韓台中人が考え付かない産業を興してやる気概を持った若者は何故出てこないのだろう。 年寄りどもが邪魔なのか？